南福音診療所|北本市緑の内科、消化器内科、小児科|風邪、発熱、予防接種

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小児科ドクターからアドバイス

日本脳炎について

  • 原因:日本脳炎ウイルス
    コガタアカイエ蚊によって運ばれ、このウイルスをもった蚊に刺された人の一部が発病します。
  • 発生頻度:日本では最近は年間数名と言われています。
  • 症状:急に高熱が出て、意識障害(意識がぼんやりしてわからなくなる)と、けいれんをおこします。
  • これを三大症状と言い、亡くなったり、後遺症を残したりする人も少なくない怖い病気です。
  • 日本では少なくなりましたが、東南アジアなどではまだ多いと言われています。
  • ワクチンを受ける人が少なくなると日本でも増えるのではないかと心配している方も少なくありません。

夏かぜのいろいろ

5月頃から、保育園などでは流行のきざしが見え始めます。夏かぜの仲間(エンテロウイルス群のウイルスによっておこる)について記してみましょう。

1.手足口病

  • 【原因】ウイルス(コクサッキーA16など)
  • 【症状】37℃~38℃台の発熱と共に、手、足、口の中に小水疱ができる。口の中にできると食事の時など痛みを訴える。熱は1~3日くらいで下がる。3~4日で手足の水疱も変色して治ってくる。
  • 【治療】症状を軽くするため、解熱剤や痛み止めなどを使う。
  • 【登園登校】症状がおさまり、本人が元気になれば出席できます。出席停止の病気ではありません。

2.ヘルパンギーナ

  • 【原因】ウイルス(エンテロウイルス群数種)
  • 【症状】発熱で気付かれます。のどの入り口が赤くなり、口内炎ができてきます。痛みの強さはいろいろですが時に飲みこむことも嫌がることがあります。熱は1~3日位で下がります。口内炎は舌や口腔内全体にできることがありますがふつう4~5日位で治ります。
  • 【登園登校】熱が下がり食事がとれるようになれば出席できます。

3.ウイルス性発疹

  • 【原因】ウイルス
  • 【症状】手足や体幹に粟粒位の発疹が出ます。熱は出ることも出ないこともあります。1~3日位で消えることが多いです。
  • 【治療】特にありません。かゆみがある時はかゆみ止めの軟膏をぬります。

4.上気道感染症(エコー30など)

  • 【原因】ウイルスが主。時に細菌感染がかくれていることもあるので注意が必要
  • 【症状】いきなり39℃~40℃台の熱が出ます。ふつう3~4日で下がります。ウイルスによっては無菌性髄膜炎をおこすことがあるので高熱に加えて、吐気、嘔吐、激しい頭痛がある時は受診しましょう。髄液(脳や脊髄の周囲を満たしている液体)を採取して検査します。液が少し減るだけでも頭痛が軽くなります。

5.潰瘍性扁桃炎

  • 口蓋扁桃に口内炎ができる
  • ヘルパンギーナと同様に対応します

6.ピクノウイルス感染症

  • 手足口に発疹ができる
  • ヘルパンギーナと同様に対応します

細菌性髄膜炎について

細菌性髄膜炎を予防しましょう

  • 細菌性髄膜炎は脳の周囲の液体(髄液)に細菌が入って増加し、脳の中にまで侵入する怖い病気です。
  • 原因の一つであるヘモフィルス(Hib)の予防注射ができました。生後2カ月~7カ月の間に4週~8週間隔で3回注射します。約1年後にもう一度注射をします。アメリカはこの予防注射のおかげで細菌性髄膜炎が激減しました。
  • 当診療所で接種できます(予約制)

その他の感染症

麻疹

  • 麻疹は麻疹ウイルスの空気感染、飛沫感染によっておこる病気です。
    • 感染力が強く発熱、咳、鼻汁等の症状が出、2日目以降に頬の内側にコプリク斑という小さい白い斑点が見られます。
    • はじめの3日位は38℃台の熱ですがいったん下がりそうになって4日目位から39℃台~40℃前後の高熱が出て咳もひどくなります。
    • 全身がだるく、食欲もなくなります。同時に発疹が耳の後ろあたりから出はじめ、全身に広がります。
    • この時期からふつう3~4日で熱は下がり、発疹は褐色になって徐々に消失します。時に肺炎や脳炎をおこすことがあり、亡くなる場合もあります。
  • 麻疹ワクチンをうけても数年から10年以上経過すると免疫が低下し麻疹の流行時期にかかってしまうことがあります。
    • 修飾麻疹と言って咳や鼻汁がほとんどなく発熱と発疹のみのことがありますが、まれに脳炎などを合併することがあります。
    • 麻疹ワクチンは2回目もできるだけ受けましょう。
  • 現行の麻疹ワクチン
    • 風疹と混合ワクチン“MR”を1歳の時に受けます。(I期)
    • 入学前の1年間(年長さん)に2回目を受けます。(II期)
    • 中学1年生で第III期を受けます。(2回目)
    • 高校3年生又は同年代の人は第IV期を受けます。
    • III期、IV期はII期を受けられなかった人のための臨時の接種です。
    • 今後さらに検討が続けられて多少変わるかもしれません。
  • 成人麻疹流行時に見られた赤ちゃんの修飾麻疹
    麻疹ウイルスにかかると、10日から12日で発熱と共に咳や鼻汁、結膜の充血など(カタル症状)が見られますが、ワクチンを受けた人がかかった時、このカタル症状が出ないことがあります。以前、1週間の発熱と3~4日目からの特有の発疹が出るなどの症状がある、1歳前後の赤ちゃん3人を診療しました。色素沈着を経て治りましたが、検査で麻疹を確認しました。一人は熱が高く食欲もほとんどなく、ぐったりして入院して治療しました。
  • 麻疹を地球上からなくす運動
    全国的に見ると麻疹の大流行はなくなり、地域的な流行が散発的に見られるようになりました。東京都内の大学での流行、千葉県の流行などです。
    2007年までは麻疹も一部の医療機関に委託して1週間ごとの患者数をまとめる方法(定点把握)をしていましたが、2008年1月からは麻疹と風疹はすべての医療機関が診断した人全員を報告する方法(全数把握)に変わりました。
    麻疹も天然痘と同じように地球上からなくすことを目的としてWHOを中心に全世界で努力しています。

百日咳

  • 最近大人の間で百日咳の人が時々見つかったりしています。赤ちゃんの時期に受けたワクチンの作用(抗体価)が下がっているためです。子供の時期のように典型的になりにくいので診断が遅れがちです。
  • 百日咳は百日咳菌によっておこります。
    • 潜伏期間は7日間ではじめは風邪のような軽い咳ですが徐々に強く連続的に咳き込むようになり(スタッカート)ます。特に夜明け前から明け方にかけて強く咳き込み、嘔吐したり一時呼吸ができなくなったりします。(息を吸う時に苦しそうな声が出るのをレプリーゼと言います)赤ちゃんの場合は咳が始まってから息を止めてしまうような状態になるまで早く、危険です。
      まれに脳内出血他をおこして後遺症を残したり亡くなる場合もあります。
  • ワクチンを受けた子でも百日咳にかかることがあります。
    症状は同様ですが比較的軽いのと白血球数などの検査に特徴が出にくいため血液中の抗体価などを確かめなければなりません。同居している家族の誰かが2~3週間咳を続けていて、子供の咳も長びいている時はできるだけ検査をしましょう。
    症状から百日咳が疑われる時は検査結果を待たずに治療を始めます。治療が遅くなると咳き込みも長びきやすいからです。

海外に行くときは

予防接種はお済みですか

  • 留学が決まると準備がいろいろあって、あわただしい日々を過ごすことになります。つい忘れてあわてることになるのが予防接種ではないでしょうか。
  • アメリカに渡航後不幸にも麻疹(はしか)を発症した方がいました。病気で苦しい思いをした上非難されたら本当につらいですね。
  • 国や地方、学校によって予防接種の証明が必要なところがあります。準備の予定の中に早めに予防接種を組んでおきましょう。
    麻疹はMMRで2回、または3回受けることになっています。未接種の人はもちろん、小さい時に受けた人でも医療機関で抗体検査をしてもらい、抗体価が低い場合は追加接種を受けておきましょう。出発の2週間前までに済ませてください。
    ポリオ、DPT、場所によりB型肝炎のワクチンの証明が麻疹の証明と共に必要なところがあります。予防接種証明については学校によっても異なります。早めに確かめておきましょう。
  • ポリオ、DPT、麻疹、風疹のワクチンが済んでいるか確かめましょう。インターナショナルスクールでは証明が必要です。BCG、日本脳炎、流行性耳下腺炎の予防接種も日本で済ませておくことが必要な場合があります。
  • BCG、ポリオ、DPT、麻疹、インフルエンザb菌の予防接種証明が必要です。インフルエンザb菌ワクチンはフランスで受けられます。「外国語併記の母子健康手帳」か、「Family Health Record」等に英語で記載して持参すると良いでしょう。
  • 予防接種は任意とのことですが、ポリオ、DDT、麻疹は受けておきましょう。基本的なスケジュールでは、ポリオ、DDT、麻疹、B型肝炎、インフルエンザb菌が組まれています。
  • BCG、ポリオ、DPT、麻疹、B型肝炎は受けておきましょう。
  • できるだけ病気にかからないように、流行性耳下腺炎や水痘にかかっていない人は予防接種をしておくことと良いでしょう。

赤ちゃんのあんなこと…

向きぐせ

片方ばかり向いていると、斜頸ではないかと気になりますね。反対側を向くのを嫌がったり頭の変形が強い時、正面を向かせた時、顔がどちらかに傾く時などは診察を受けましょう。
単なるくせとわかったら、向きたがらない方が明るい方や家族のいる方になるように、寝かせましょう。
1カ月未満ならば、バスタオルを丸めて体全体を横向きにする方法もあります。でも、赤ちゃんの快適さを優先しましょう。

おへそ

おへそが指先位出ていることはよくあります。ほとんどが大きくなるにつれて治ります。気長に待ちましょう。大き過ぎて心配な時は医師に診てもらいましょう。
時々、おへそが赤くなる赤ちゃんがいます。きれいにして消毒したり、湿疹用の軟膏などをつけると治ります。
いつもジクジクしている時は肉芽が残っていることがあります。感染をおこしやすいので、医師に手当をしてもらいましょう。

便秘

赤ちゃんの便については何かにつけて気になるものです。
回数が多くても少なくても、ゆるくてもかたくても。
便秘は、1~2カ月で始まる子もいますが、多くは、数カ月から始まります。2~3日、あるいは数カ月、便が出ない赤ちゃんがいます。3日間出なかったら、4日目には出してあげましょう。新生児から数カ月位までは、綿棒にオリーブ油かベビーオイルをつけて、肛門から1~2センチ中に入れます。オイルを肛門の内側にやさしくつけるようにして綿棒を出します。
腹部をやさしくマッサージしたり赤ちゃん体操をするなど、お母さんも赤ちゃんも楽しみながらしてみましょう。

喘息(1)

喘息発作による呼吸困難は苦しいですね。
つらくて怖いですね。
どうしたら勝てるでしょうか。

発作の時、ゼイゼイ、ヒューヒュー、始まったら………

◆背筋を伸ばします。
背中を丸めると肺が狭くなりますよ。

「負けないぞ、負けないぞ、絶対に負けないぞ」くり返しくり返し自分に言い聞かせます。

◆水を飲みます。
むせないように気をつけてさらに飲みます。

◆痰を出しましょう。
腰よりも胸を低くします。
誰かに背中を軽くたたいてもらいましょう。

◆外の空気を胸いっぱい吸いましょう。
20分~30分のドライブも良いですね。
楽になりましたか?

◆まだ苦しかったら………
とん服か発作用のシールを使いましょう。
吸入している人は、支持された薬を使いましょう。

  • 今日の発作は手ごわそうだ………と思ったら早めのとん服かシールを使いましょう。

  • それでもおさまらない時は、かかりつけの医院に行きましょう。
    診察を受けましょう。

    喘息(2)

    A.たんれんして抵抗力をつけましょう

    1.乾布まさつ
    かわいたタオルは寝る前に用意します。
    朝起きてすぐが良いと思います。
    足、手、背中、おなか、胸、気持ち良い強さで手早く、まさつによるあたたかさを感じます。
    5分から10分くらいで完了します。

    2.水かぶり
    入浴の時毎回してみましょう。
    まず、くるぶしから下だけに、次は膝下、そして腰から下。2~3日ごとに上へ進めます。
    胸・肩・男の子は頭まで、冬は水かぶりのあともう一度湯船に入り、体を温めても良いのです。

    3.水泳
    皮膚のたんれんと筋肉のたんれんができます。体調の良くない時は休みます。水に入る、歩いてみる、それだけでもいいのです。
    泳ぎが楽しくなり、上手になっても選手コースに入らないこと。
    無理をすると喘息を悪化させることがあります。

    4.腹筋、背筋を強くする
    呼吸に関係深い筋なのできたえておくと同じ発作でもずっと楽に感じます。腹式呼吸でしっかり深呼吸しましょう。

    喘息(3)

    B.アレルゲンを避けましょう
    砂ぼこりではありません。
    いろいろの綿ぼこりの中に住む、小さなヒョウヒダニのフンなど部屋のそうじは毎日しましょう。はたき、そうじ機は喘息の子(人)のいない時に使いましょう。カーペットはやめるかクリーニングを!ふとんはよく干してそうじ機をかける。
    枕は洗えるものを使いましょう。専用のふとんやカバーを使うのも良いですね。
    そうじと換気と風通しをよくし冷暖房の時も空気の入れ換えは大切、結露を防ぐ工夫も必要です。

    アレルゲンとわかったらペットは飼わないのが良いでしょう。特に室内では厳禁。両親の実家や友人宅などは避けにくいですね。
    何を食べてどうなったがとても大切。
    食物日誌は有力なデータです。根拠なしに除去食をしないこと。